初級編に続き、中級編として本の紹介をしていきます。今回はもう少し専門的な内容の本や、プラスアルファとして読んでおいて欲しい本などを紹介します。
Webマーケッターとしてある程度経験・知識がたまっていき、お客様との会話もより専門的なものになってくるはずです。ときには「どう思う?」なんていうざっくばらんな質問を投げかけられることも。そんなとき『専門家』として恥ずかしくない受け答えができるよう、さらに知識を補強しましょう。
1位:デジタルマーケティングの教科書
「教科書」というタイトルからは初心者向けのイメージもあるものの、まったく何もない状態からは理解に時間がかかる内容であり、あえて中級編での紹介とさせていただきました。
データドリブンとオムニチャネルという新たなフレームワークと活用法についてまとめられている本。
【選んだ理由】
○進化したマーケティング、という視点で現代のマーケティングについてまとめられている
○以前からのマーケティングについて「従来型」としつつも、それを否定することなく書かれているので一方的な押し付けになっていない分読みやすい
○市場と消費者行動の変化から未来を読むための基本を理解できる
時代の流れに対応してマーケティングも進化しているという考え方で書かれていて、現代のマーケティングについて理解を深めるために役立ってくれる本です。
2位:できる逆引き Googleアナリティクス 増補改訂2版 Web解析の現場で使える実践ワザ
Webマーケッターを名乗る上で避けて通れないのがGoogleアナリティクス。アナリティクスでできること(やりたいこと)からその方法を解説する、逆引きシリーズの一冊。
【選んだ理由】
○人気シリーズの一冊ということもあり非常に使いやすい
○アナリティクスではできること、見られるデータが大量にありすべてをマスターすることは難しいが、本書ではやりたいことだけをかいつまんで参照できる
○データスタジオとの連携にも対応していて使い勝手がいい
多くの解説書で基礎⇒練習⇒応用のような流れを取る中、このシリーズはやりたいことから逆引きができるので使いやすく、ゴールまで早くたどり着くことができます。
またこちらは2017年の改訂版で、以前のものよりボリュームも増加しています。
3位:自社サイトをコストで終わらせないために ウェブ解析士の事例発表集
※Kindle版のみ
ウェブ解析士の勉強会の場で発表された事例集。
【選んだ理由】
○実際のサイト事例が掲載されている
○1つのサイトでも何に着目してどう分析するかは人によって違ったりするので、事例として学ぶことで自サイト運営にも活かせるかもしれない
○プロの解析方法が学べる
Webマーケッターたるもの、多くのサイトや広告を知り、なぜ成功したのか・失敗したのかという事例をしっかり学ばなければなりません。プロがどう考えどう分析・解析を行うのかという考え方の部分まで知ることができる貴重な事例集です。
4位:広告ビジネスに関わる人のメディアガイド2018
博報堂によるテレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット、交通・屋外メディアの概要・分類や用語解説、接触データなど、各種情報が詰まった「今すぐ使える」1冊。
【選んだ理由】
○広告キャンペーンの企画立案やメディア選定の参考、企画書作成やプレゼンなどに必要なデータが詰まった本
○大型広告代理店だからこそ収集できるデータが公開されている
○新人研修などにも役立つ一冊
5位:デジタルマーケティングの実務ガイド
理論や知識をいくら学んでも業務が変わらないのは、あくまでも「どう考えるか」であって「どうするか」に直結しないから、というコンセプトのもと、「実務」を行うための知識を体系的にまとめた本。
【選んだ理由】
○具体的な業務の組み立てから実践まで事細かに書かれている、使える一冊
○いくら知識ばかり増えても生産性があがらない、ある意味痛いところを突いてくれる本
○生産性をあげるために何をするか、具体的に示してくれている
6位:2万回のA/Bテストからわかった 支持されるWebデザイン事例集
実際テストの事例なので本当に成果の出るデザインがわかる、貴重な事例集。
【選んだ理由】
○支持された(される)デザインのポイントを知ることができる
○作り手にとっていいものが受け手側にとってどうかという実際のものがわかる
○Webデザイン集として手元に置いておきたい一冊
7位:ファンと一緒にブランドを育てるSNSマーケティング実践法
SNSでの広告展開・ブランディングにおいては押し付けではなく、「ファン」を作ることが重要だという視点で書かれた本。
【選んだ理由】
○テレビや新聞といった媒体での広告が一方的な発信であるのに対し、SNSで同じ手法では通じない、ということについて例を挙げながら解説している
○知識面等の内容は少し薄いものの、現代のSNSマーケティングにおいて必要な考え方を得られる
○SNSでファンを得る、ファンになってくれる人を探し出すための方策について書かれている
8位:店は生き残れるか
店(小売店)の敵はEC、とよく言われますが、果たして問題はそれだけなのか。店舗とECの両立の大切さと、生き残るためのヒントが記されている一冊。Webマーケッターというよりも小売店側へ向けて書かれた本ですが、Webに関わる内容も深く、しっかりとしたデータ分析に基づいて書かれているのでおすすめとして挙げています。
○ECは小売店の敵なのか、だけではなくなぜ客が離れていくのかについて深く分析している
○小売店が生き残っていくための方法について具体的に書かれている
○EC運営においても無視できないデータが載っている
9位:SEOに強い Webライティング 売れる書き方の成功法則64
Webサイトの企画・設計・改善方法について、「文章術」「ライティング」の面から書かれている本。
【選んだ理由】
○ユーザーは何を読みたいか、どんな風に読むかについて書かれている
○執筆ガイドライン、制作チームの作り方が分かる
○SEOとして、という点では少し内容は薄いものの、文章の書き方については十分参考になる一冊
10位:誰のためのデザイン?
原著は30年近く前に書かれたものであり、認知心理学の視点の本ですが、UI・UXの時代といわれる現在、良い(使いやすい)デザインとは何かについて考えることのできる一冊。
【選んだ理由】
○道具がうまく使えない理由はそのデザインにある、という考えのもと、実験を繰り返しながら「デザインとは」について研究された内容をまとめたもの
○UI・UX改善において「使いやすいデザイン」という考えを無視してはならない
○『デザインを変えたら売上が落ちた』とならないよう、一度は目を通しておくべき本
以上DYMが選ぶ!!Webマーケッター向けおすすめ書籍【中級編】をお送りしました。
初級編に比べて少し深い内容のもの、ジャンルごとに詳しいものが書かれている本を紹介しました。中級者~上級者のWebマーケッターにはより専門的かつ広く・多くの知識が求められます。また、いくら知識だけたくさんあっても実戦経験が足りなければ言葉に説得力が生まれません。これを読んでくれた方がたくさんの経験を積みながらマーケッターとしてより成長していく、その一助を担えれば幸いです。